はじめてのベルリン③ これが芸術的乗換だ!(2)ウイーン・ショッテントーア駅

 話は4日前のウイーンに戻ります。

 浅田真央が、7月に放送されたTBSテレビの「世界ふしぎ発見」でウイーン等を旅している。
 そのフィルムの冒頭に何かの壮大でクラシカルな建物知らん。すビバせん(>_<)を映した後コンマ何秒だけ赤白のオーストリアカラーをまとった市電が映っていた。いわば表紙のトビラのような存在らしい。

 旅行ガイドでは
 「旧市街を囲んでいる環状の大通り等を市電が走っている。以前と異なり、一周する電車は観光列車だけになったが、乗り継げば一周できる。…」
程度で記述をやめているものが多く、詳細は到着するまでは分からなかった。
 いずれにせよ、乗り物大好きなので、乗ってみようとは思っていた。

 ところが、来てみると、この市街電車は観光資源どころの騒ぎではなく「どうもタダモノではないらしい」、ということが、以下段階的に見えてきた。


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【レベル1】サイドリザーベーションは当たり前


 
AUTOBUSバスと市電のポールが同じ Stiftgasse

 「サイド~」は熊本にある他、札幌狸小路等で検討されているなど、日本にも増えつつあるが少ない。
 たまたま今月の「鉄道ジャーナル」(11月号)に札幌の検討結果が掲載されていて、その記事によると、軌道敷内自動車通行禁止にすると現行法規ではバスを入れることができないので、上の写真にあるような「バスと市電の乗り場が一緒」という運用ができない。札幌の場合は南1西4-すすきの間の街路にバス路線が無いことが幸いした、と書かれている。


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【レベル2】市電の駅らしからぬ広いホーム

 
2面3線 Dr.Karl-Renner-Ring

 ホームの幅が広い。売店まである。これをもはや「停留所」とは呼びにくくい。
 下の地図および航空写真の様に、㊻㊾から①②Ⓓへは、道路を渡ったりせず対面乗換ができる。

 


 このホーム幅の広さに多少驚いたが、何とか想定の範囲。


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【レベル3】面積も屋根の高さ等も十分に与えられている


 もっと大規模なのはこう。




上:ウルバン・ローリッツ・プラッツ と 下:西駅

 乗り場に行ってみたらこれが想像以上に大規模なのでおっ、と思った。
 だいたい市電を利用すると、ホームの幅は1メートルあるかないか、という狭さというのが当たり前と思い込んでいたので、ちょっとびっくりしたのだ。だが、ここまでは平面。序奏に過ぎなかった。


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【レベル4】地下線にありなおかつ分岐がある駅
  
〕===〔 間が地下

 トラムが地下を通ったるするのはケルンあたりで最初に知ったと記憶しているのだが、実際に乗ってみると実に不思議な感覚がする。しかも「分岐」がある。地下に分岐があること自体は日本の高速鉄道でもあるのだが、トラムでこれをやられると、全く違うもののように思える。

 エレベータまで設置されている。もう「市電」等と呼ぶのはやめた方が良いのではないだろうかとすら思い始めた。
 それでも上には上があるもので、ブリュッセルの市電には「複々線の地下区間」まであるらしい。




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【レベル5】驚愕の「二層リング構造による垂直乗換機能」、Shottentorショッテントーア駅。

 空中写真 広い地上ホームが2本、この下にさらに市電のホーム

 ここはホントに偶然に発見した。なぜならウイーン大学のキャンパスに来るつもりで地下鉄で木て、ここで降りるつもりだったからだ。だから、地下鉄の出口の選択によっては、この発見は無かった。

 
地下鉄は何の変哲もない
 
地下鉄出たら、また線路? ここは地下1階
 
やたら客多い
 
電車接近表示。?
 
と思ったら電車が来た
 
右上に坂を登ってゆく
 
この段階で構造いまだ理解できず
 
この背後に花屋さんがある
 
上に登ればまたホーム
 
地上階ホームから楕円の向こう
 
地上階ホームにも売店


 前回「ベルリン中央駅の乗り換えがエレベータ一本で完了する」ことについて書いたが、このショッテントーア駅では10系統あるトラムとバスが垂直乗換で完了する。
 なので、4月4日にホテルからフォルクスオーパーへ㊾→②→㊷と乗り継いだが、最初の乗継はホームわたって向かい、2つ目の乗り換えがこのショッテントーア駅で、エレベータで垂直に落下するだけ。トラムの垂直乗換なんか聞いたこともない。

 
地上もう一本のホームから

 
43系統で到着
 
あほほど殺到する電車

 コンパクトな容積の中にこれだけの機能を配置したということに驚かざるを得なかった。


地上から駅に入る






・ビデオを撮り忘れたと思ったら、交通局のHPの動画にちょっとだけこの駅が映っている。
Schottentor駅(0分22秒~0分29秒)


 ㊾系統の始発駅を1分写した後、Schottentor駅に入る

 これでも規模的にはウイーンのトラムは世界で5番目らしい。では、4番より上はどんな面白い事になっているのか、単に営業距離が長いだけなのか、その辺は…わからない。Schottentor駅の構造について現地の方に帰国してから尋ねてみたら「40年以上前からあのようになっている」とのことである。
 実は出発前にガイドブックを見ていて、6路線ある「地下鉄」の方の路線図(で、トラムの方は主要系統だけが細く描かれている)を一瞥して、まあ大したモノは無かろうと高をくくっていた。ここまで機能ということについて唸らされるとは思わなかった。先週書いた「ベルリン中央駅」もであるが。もはやこれは芸術と言わなければならない。参りましたm(__)m !!

 ・撮影 Donnerstag, 03. - Freitag, 04. April 2014 Wien Schottentor


(澁谷 光基)(渋谷 光基)

「はじめてのベルリン」来週はベルリンに戻ります。
 第4回「レッカー! ドイツ旬の味」 10月9日(木)12:00 更新予定です。
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