はじめてのWien⑭ この街で一番緊張した場面 ~ ウイーン音楽大学


・Freitag, 04.Apr.2014 09:30(GMT+2)
 Universität für Musik und darstellende Kunst Wien/ウイーン国立音楽大学


 「音楽の都」と人の言う。


 旅行ガイドやホームページ等を読まなくても、この街には4月4日に観たオペレッタ「メリー・ウィドウ」等もそうであるし、オペラ、フィルハーモニーからウイーン少年合唱団に至るまで、音楽をはじめとするアートで溢れている。
 先日行った「ドップリンガー書店」等の楽譜屋・ブティック、その他にも作曲家の像や墓地があるとか、言い出せばキリがない。
 でも、そのほとんどは、あくまでも「オーディエンス側」として聴くとか観るとか買いに行くところ。

 僕は、高校生の時までは音楽を全く知らなくて、大学に入って何もわからないまま混声合唱団なるものに捕まって(失礼)、暇な時に歌を歌って遊んでもらい、それで音楽に落ちた。アマチュア中のアマチュア、 ganz Liebhaberである。

 が、僕は極めて無謀なことに、「まあ無理やろうけど、何でもいいから歌えるところが無いかなあ」(これを阪大混声合唱団の用語で「歌会」と言う)とボンヤリとした希望を持ってこの街に来てしまった。
 それで、先日行ったウイーン工科大学の食堂でも、「ここにnon Profi(プロでない)合唱団は無いか」などと訊いたりしたが、「あることは知ってるけど、どこで何をしてるかは知らんなあ」と言う返事だった。
 ま、そりゃそういうもんやろうと思い、特にがっかりしなかった。

 ウイーンの街を歩く鞄の中に、赤い表紙の「グリークラブ・アルバム」とか「ブルックナーのモテット集」の楽譜を持ち込んだ、この僕の滑稽さを笑って欲しい。これらが役に立つことは、もちろん無かった。わはははは


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 それでも、何かに触れてみたかった。
 ウイーンに入った日、Mitte駅の前に、こんな看板があった。
 "Universität für Musik und darstellende Kunst Wien"



 darstellenは、辞書では「表現する」ぐらいの意味(例えばDarstellerは「俳優」)なので、だからホントは「音楽大学」ではなく「芸術大学」とでも言うべきなんやろけど、日本の検索エンジンでは音楽大学になっている。恐らく19世紀に発足した時には音楽だけで発足し、舞台芸術が後から加わったと言うような経緯があるのではないかと思った。それは当たっていたのだが、後からといっても105年も前のことであるということを帰国してから知った。

 4月4日の朝、市電を乗り継いで、出かけてみた。
 


 流石に、前日行った工科大学の様に、Mensa学生食堂があるといった陽気なところではなかった。



 建物に入っても良いのか、少し逡巡した.。
 が、どうやらショップがあることが判ったので、まあ邪魔にならなければイイだろうと思って、取り敢えず学生のふりをしてシレッと扉を開けて入ってみた。ショップの開店10時までは30分ほどの時間があった。邪魔にならないようにおとなしくしておこうと思った。咳をしてもイケナイ。おならをしてもイケナイ(+_+)

 
玄関ホール
 
名誉会員
 
ズービン・メータ、故・クラウディオ・アバド…

 石造りの玄関ホールにじっと立っている学生などいるわけがないので、少し奥に入ってみた。
 コピー機のある休憩所の様なスペースがあったので、ここでしばらく過ごすことにした。

 
こんなとこ

 何とかコンクールの募集要項とか、海外でのゼミなどの案内が置いてあったので、フムフムと読んでいる振りをしていた。
 でもホントは「つまみだされやしないか」と思って極めて緊張していた。



 静かなり。
 「アーアーアーアーアー♪ドーミーソーミードーと、日本でも良く聞く発声練習の声が聞こえた。

 やっと10時になって、ショップが開いたので、ここでいろいろと話を聞いた。
 商品はTシャツとかチョコレートといったものも多かったので、僕のような旅行者が来ても別に問題はないと思うのだけど、あんまりそう言う人は来ないようだった。ここはMitte駅には近いのだけど、旧市街の外。




 何か買わないと…と思ってカートに入れたのが下の写真。
 
おみくじみたいなゲーム(多分)
 
2番を引いたら「1週間皿洗いをする」

 カッコいい看板の数々。





 結局、ショップ以外では会話をすることも無かったが、玄関ホールに催物予告が掲示してあって、たまたま明日の午後にあるというので、そちらに出かけることにした。Gesangabendとあるので、声楽であることだけは判ったけれど、曲名だとかどんなホールなのかとか、何時間ぐらいなのかとか、詳しいことはわからない♪

 
歌の夕べ


 会場は同じ大学の施設であるが、ロケーションは旧市街に移る。
 以下緊張したまま次号に続く

(澁谷 光基)(渋谷 光基)

「はじめてのウイーン」次回は、ウイーン編・最終回です。ながらくお読み下さりありがとうござびばした。
 第15回「酒乱、もといシュラン○○」
 8月21日(木)12:00 更新予定です。
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